臨床皮膚科47巻10号

1993年09月発行

症例報告

高齢発症のEruptive Syringoma

著者： 斎藤敦¹ 玉置邦彦¹

所属機関： ¹山梨医科大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲：P.901 - P.903

　82歳，女性．初診数カ月前より躯幹前面を中心に，自覚症状を伴わない茶褐色調小丘疹が多数出現．膀部丘疹のHE染色標本にて，大小の嚢腫様構造を認め，一部にはいわゆるtadpole appearance像を示していた．臨床検査データではとくに異常所見なく，また悪性腫瘍の合併も認められなかった．老人に発症するのは稀と思われたので報告した．