icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科47巻11号

1993年10月発行

文献概要

症例報告

環状紅斑を主徴としたSubclinical Sjögren症候群の1例

著者: 真鍋公1 木ノ内基史1 筒井真人1 松尾忍1 飯塚一1

所属機関: 1旭川医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.965 - P.969

文献購入ページに移動
 18歳,女性.顔面,上背部に浮腫性環状紅斑がみられ,検査所見で抗SS-A抗体,抗SS-B抗体陽性を呈した.皮疹部病理組織所見で一部表皮に液状変性が認められ,真皮の汗腺周囲にリンパ球主体の細胞浸潤が認められた.唾液腺造影ではappletree patternが認められた.自験例は自覚的乾燥症状を欠いたため,いわゆるsub—clinical Sjögren症候群と診断した.近年,免疫異常を伴う再発性環状紅斑として,Sjögren症候群に伴う環状紅斑とsubacute cutaneous lupus erythematosus(SCLE)が注目されている.両疾患は一応独立した疾患と考えられているが鑑別に苦慮する症例も存在する.両疾患の異同について,若干の考察を加えて報告した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?