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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科47巻11号

1993年10月発行

文献概要

症例報告

骨髄異形成症候群にWells症候群を合併した1例

著者: 水足久美子1 深水大民1 前川嘉洋1 高木一孝2 野上玲子3

所属機関: 1国立熊本病院皮膚科 2国立熊本病院小児科 3国立療養所菊池恵楓園皮膚科

ページ範囲:P.975 - P.978

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 10歳,女子.瘙痒と圧痛を伴った局所の発赤,腫脹,浸潤性紅斑,丘疹,浸潤のある青灰色斑などの様々な皮膚症状を呈し,組織学的に真皮から皮下組織に及ぶ著明な好酸球を主体とした細胞浸潤を認めたことから,Wells症候群と診断した.一方,末梢血では貧血,血小板増多症,骨髄は低形成で各血球系における形態異常,芽球の増生および7—monosomyを認め骨髄異形成症候群(MDS)と診断した.本症例はMDSにWells症候群を合併した稀有な症例であるが,ステロイドの全身投与で皮疹は改善したが,MDSはrefractory anemiaからrefractory anemia with excess ofblastsへの移行を認めた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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