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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科47巻12号

1993年11月発行

症例報告

緩下剤漢方薬(ハーブ)アローゼンによる薬疹の1例

著者: 島井信子1 中山秀夫1 笠原延子1

所属機関: 1東京都済生会中央病院皮膚科

ページ範囲:P.1061 - P.1064

文献概要

 緩下剤漢方薬(ハーブ)アローゼンによる薬疹を経験したので報告する.症例は58歳男性で,4カ月来続いた瘙痒の著明な指掌,手掌,足蹠,腰部の斑状紅斑,丘疹,鱗屑を主訴として来院した.3年前に冠動脈バイパス手術を施行しており,初診当時7種の内科薬剤を内服していた.心疾患コントロールに不可欠な3種のみを残し,他は中止させたところ,皮疹は治癒した.20%ワセリンベースでのパッチテストでは,アローゼン±(軽度の紅斑)であり,全治退院後アローゼン1包の内服により皮疹は再燃をみた.アローゼン含有成分別内服試験を施行したところ,オノニス根乾燥エキス0.5mg内服後3〜4時間で,初診時と同様の皮疹を生じた.他の成分での内服試験はすべて陰性であった.以上の結果からアローゼン成分中のオノニス根による薬疹と判断した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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