臨床皮膚科47巻12号

1993年11月発行

症例報告

旋尾線虫目の幼虫による皮膚爬行疹の1例

著者： 岡崎愛子¹ 飯田孝志¹ 村松勉¹ 白井利彦¹ 西山利正² 高橋優三² 荒木恒治²

所属機関： ¹奈良県立医科大学皮膚科学教室 ²奈良県立医科大学寄生虫学教室

ページ範囲：P.1105 - P.1107

文献概要

　31歳，男性．ホタルイカ，アマエビの生食後，右側腹部に線状爬行疹が生じた．末梢血の好酸球の軽度上昇を認めたが，顎口虫，肺吸虫などの血清反応は陰性であった．皮疹部の生検により長谷川の分類上Type Xに属する旋尾線虫目の幼虫が検出された．