臨床皮膚科47巻13号

1993年12月発行

症例報告

壊死性筋膜炎の1例

著者： 園田早苗¹ 猿喰浩子¹ 西井芳夫¹ 川津友子¹

所属機関： ¹関西労災病院皮膚科

ページ範囲：P.1187 - P.1190

文献概要

　慢性関節リウマチ，間質性肺炎のためプレドニンの長期投与を受けていた67歳女性の右手背，前腕，上腕に発症した壊死性筋膜炎の症例を報告した．初診時，手背，前腕，上腕に著明な発赤，腫脹，水疱，紫斑がみられた．輸液による全身管理，抗生剤投与とともに広範囲なデブリドマンを施行，その後メッシュ植皮術を行い完治した．初診時の水疱内容液，デブリドマン時の壊死組織からは黄色ブドウ球菌が単独で検出された．