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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科47巻2号

1993年02月発行

文献概要

症例報告

Elastophagiaのみられた環状肉芽腫の2例

著者: 高橋正明1 石館卓三2 下山則彦2 高木順之3 岩谷麻子3 佐藤俊3

所属機関: 1市立函館病院皮膚科 2市立函館病院病理研究検査科 3弘前大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.163 - P.166

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 症例1は50歳,男性.右手背に単発する環状肉芽腫.症例2は62歳,女性.経口血糖降下剤を服用中の糖尿病があり,頸項部,躯幹,上肢に多発する汎発型環状肉芽腫.2例とも組織像で,肉芽腫病巣の周辺部に多核巨細胞による弾力線維貪食像が認められた.弾力線維の変化は従来,annular elastolytic giant cell granulomaに特徴的とされてきたが,最近ではelastophagiaを示す環状肉芽腫の報告が相次いでおり,自験2例も同様の組織学的所見を示した症例であった.さらに,自験2例はいずれも露出部位の生検であり,環状肉芽腫でみられる弾力線維の一連の変化と紫外線照射との関連性の検討が必要と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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