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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科47巻2号

1993年02月発行

文献概要

症例報告

下腿結節性肉芽腫性毛包周囲炎(Wilson)の1例

著者: 宮川晴子1 堀沢明子2 松本義也2 安江隆2 北村清隆3 福代良一

所属機関: 1中部労災病院皮膚科 2名古屋大学医学部皮膚科学教室 3国立金沢病院皮膚科

ページ範囲:P.167 - P.170

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 患者は57歳の女性.特別な基礎疾患はない.下腿剃毛の習慣はなく,そこに外傷の既往もない.初診の3カ月前から左下腿に紅色丘疹や膿疱の集まりが環状または集簇性に生じた.病理組織的検査によると,真皮深層の肉芽腫性病変内に多核白血球からなる小膿瘍の形成があり,小膿瘍の中心に胞子形菌要素の集塊がみられ,集塊の辺縁に星芒状等質物の囲みが認められた.生検組織片からTrichophyton rubrumが分離培養された.下腿結節性肉芽腫性毛包周囲炎(Wilson)と診断し,フルコナゾール内服と抗真菌剤外用を行い,約2カ月半で病変は消失した.その後14カ月,再発はみられていない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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