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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科47巻2号

1993年02月発行

文献概要

症例報告

壊死性筋膜炎の1例

著者: 佐藤茂樹1 原知子1 奥本勇二1 森保1 中村浩二1 山本昇壯1 藤岡康博2 岡林清司2 大谷美奈子2

所属機関: 1広島大学医学部皮膚科学教室 2広島大学救急部集中治療部

ページ範囲:P.171 - P.175

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 39歳,男性.病変部が全身の約30%に及んだ壊死性筋膜炎の1例を報告した.咽頭痛,発熱を前駆症状とし背部に疼痛を伴う発赤腫脹が出現し,急速に腰部,臀部,右大腿部に拡大し皮膚壊死となった.壊死組織,皮膚滲出液よりStreptococcuspyogenesが分離同定され,A群溶連菌を原因菌とする壊死性筋膜炎と診断した.DIC,急性腎不全,肝機能障害および貧血の合併がみられたが,入院4日目に初回デブリードマンを行うとともに,抗生剤投与,輸液および血液透析などの治療により全身状態も改善した.また合計5回のデブリードマン,遊離植皮術により創面を閉鎖した.現在,患者は社会復帰しており経過良好である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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