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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科47巻5号

1993年04月発行

特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 1993

IV 治療のトピックス

消毒の除菌効果

著者: 西嶋攝子1

所属機関: 1関西医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.133 - P.136

文献概要

 現在わが国で手洗いに使用されている主な消毒剤の効果をfull-hand touch platesmethodと画像解析システムを用いて検討した.対象とした消毒剤はHibiscrub®(4%chlorhexidine gluconate;CHG),ISODINE®(10%povidone-iodine;PVI),Osvan®(0.05〜0.1%chlrobenzarconium;CBC),GRINCE®,(0.3%triclosan;TRI)の4種とコントロールとして液状ハンドソープPoussue Mousse®(nonmedicated detergent;NMD)の5剤である.手表面の除菌効果が最も優れていたのはCHG(除菌率99.6%)であった.CBC(96.4%),PVI(96.1%)も有効な除菌効果を有していたが,TRIの除菌率は32.9%であり,この値はNMDの44.9%よりも悪かった.同時に爪下の細菌に対する除菌効果も検討したが,いずれの消毒剤でも爪下の十分な除菌は困難と考えられた.手洗いに用いられる消毒剤のほとんどは,感染の予防あるいは治療としても使用されるが,使用に際しては局所に対する刺激,接触アレルギーなども考慮に入れる必要があると考えている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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