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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科47巻5号

1993年04月発行

文献概要

特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 1993 IV 治療のトピックス

円形脱毛症の治療—Minoxidil,SADBEについて

著者: 池田和人1 伊藤雅章1

所属機関: 1新潟大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.137 - P.139

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 難治の全身型円形脱毛症に対するSADBE(squalic acid bibutyl ester)療法について報告した.強力な感作物質であるSADBEのアセトン2%溶液で感作し感作成立後,1〜2週間隔で10−17〜4%の濃度のSADBEを脱毛部に軽い接触性皮膚炎が持続するように塗布する.治療に抵抗性の症例には,感作濃度より濃い濃度のSADBEを貼布したところ,貼布後1〜2カ月目より貼布部に一致して発毛が見られた.副作用として激しい接触性皮膚炎や中毒疹を生じることがあるが,ステロイドの内服,外用で軽快する.作用機序については未だ不明であるが,T細胞の関与が示唆されている.Minoxidilについては1%外用を難治例に試みたが,効果はみられなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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