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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科47巻5号

1993年04月発行

特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 1993

IV 治療のトピックス

帯状疱疹後神経痛のカプサイシンパップ療法

著者: 蜂須賀裕志1 笹井陽一郎1

所属機関: 1久留米大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.146 - P.148

文献概要

 トウガラシの成分であるカプサイシンは,末梢および中枢神経系における神経伝達物質の一つであるsubstance Pを放出する作用を持つ.また,substance Pは帯状疱疹後神経痛類似の疼痛を誘発する作用が知られている.今回,われわれはカプサイシンを有するパップ剤を試作し,帯状疱疹後神経痛における鎮痛効果について検討した.10例の帯状疱疹後神経痛患者において貼布後の疼痛が消失2例,貼布中疼痛が消失2例,貼布中疼痛が減弱4例,無効2例であった.カプサイシンの作用機序として,末梢知覚神経のneuro—peptideであるsubstance Pの枯渇が想定される.カプサイシンパップ療法は帯状疱疹後神経痛に対して,簡便かつ有効な治療法と考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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