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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科47巻5号

1993年04月発行

特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 1993

IV 治療のトピックス

遺伝性皮膚疾患の遺伝相談

著者: 清水宏1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.162 - P.167

文献概要

 皮膚病診療において,遺伝相談は近々その重要性が増してきている.遺伝性皮膚疾患の診断技術の最近の進歩に伴い,先天性表皮水疱症(EB),重症型魚鱗癬や眼皮膚型白皮症をはじめとするいくつかの疾患では胎児診断や保因者診断も可能となりつつある.これまでリスクのある妊娠に対する危険率を算定し,それを妊婦と夫とに説明し,危険率を受け入れて妊娠を継続するか中絶するかの選択を患者あるいは家族にゆだねるという方式が一般的であった.本稿ではとくに,最近の出生前診断の登場により皮膚科領域における遺伝相談の内容がどのように変化してきたのかを述べた.また遺伝性皮膚疾患の出生前診断の現状,とくに筆者らが最近本邦で手がけている胎児皮膚生検による出生前診断法についてその診断理論を概説した.最後に,皮膚疾患の遺伝相談の今後の展望についても触れた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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