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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科47巻8号

1993年07月発行

文献概要

症例報告

Malignant Eccrine Poroma—先行するEccrine Poromaが悪性化した1例

著者: 横手隆一1 橋爪秀夫1 奥知三2 谷山清己3 松本美幸3 鈴木春見3 滝川雅浩1

所属機関: 1浜松医科大学皮膚科教室 2静岡県立総合病院皮膚科 3静岡県立総合病院病理検査科

ページ範囲:P.695 - P.699

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 56歳,男性の右腰部に50×30mmの楕円形の境界明瞭な褐色,やや盛り上がった局面があり,組織学的にeccrine poromaと診断した.初診の2年後に一部は結節状に隆起し,その表面はびらんしていた.組織像では,辺縁不整の核を持ち,明るい胞体を有した大型細胞が増殖しており,また腫瘍塊内には管腔様構造も認めたことから,eccrine poromaの悪性化であると考えられた.切除した病変部のパラフィン包埋ブロックを用い,フローサイトメトリーによるDNA量解析を行ったところ,poly—ploid stem cell lineとaneuploid stem cell line(5C)が混在するモザイクパターンが認められた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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