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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科48巻1号

1994年01月発行

文献概要

原著

好中球浸潤と急激な潰瘍形成をみたmyelodysplastic syndrome—自験2例の報告とその発症機序について

著者: 森田明理1 榊原茂2 笠松正憲1 辻卓夫1

所属機関: 1名古屋市立大学医学部皮膚科学教室 2名古屋市立城北病院皮膚科

ページ範囲:P.25 - P.29

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 Myelodysplastic syndrome(MDS)が基礎疾患としてあり,感染,外傷を契機として,皮膚に急速な紅斑の拡大と潰瘍形成がみられた症例を2例経験した.1例はステロイドが著効し,1例は自然軽快した.皮膚病理組織学的に真皮に稠密な好中球の浸潤がみられた.両症例ともSweet症候群や壊疽性膿皮症の典型像とは異なる.MDSでは造血幹細胞や,これから分化した末梢白血球は形態や機能に異常があるため,局所での好中球増殖因子に対する反応の異常が起こり,Sweet症候群と同様な病態を起こしたと考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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