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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科48巻1号

1994年01月発行

症例報告

鼻腔内,足趾に悪性黒色腫を合併したWerner症候群の1例

著者: 上原貴美1 坂井靖夫1 磯ノ上正明1 山村弟一1 岡田奈津子1 吉川邦彦1

所属機関: 1大阪大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.95 - P.98

文献概要

 患者は46歳,女性.30歳頃より白髪,白内障出現.平成2年,耳鼻科にて左鼻腔内原発悪性黒色腫と診断され,拡大手術施行.その後,右第5趾に黒褐色斑が生じ,平成3年6月頃より同部の爪剥離と紅色結節を認め,当科にて悪性黒色腫と診断.右第4,5指切断術と右鼠径リンパ節郭清を施行した.患者の両親は血族結婚で,同胞には悪性腫瘍患者が多く,鳥様顔貌と細い四肢,糖尿病,高脂血症,アキレス腱の石灰化,皮膚線維芽細胞分裂能低下等を認め,Werner症候群と診断した.本邦では,悪性黒色腫を合併したWerner症候群の報告例は,自験例を含めて17例あるが,2カ所に悪性黒色腫がみられたWerner症候群の報告は自験例が初めてと思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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