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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科48巻1号

1994年01月発行

印象記

“第2回Dermatology 2000”印象記

著者: 仲弥1

所属機関: 1慶應義塾大学皮膚科

ページ範囲:P.118 - P.120

文献概要

 第2回Dermatology 2000は1993年5月18日から21日までの4日間,オーストリアのウイーンにおいて開催された.Derma—tology 2000は間近に迫った21世紀に向けて,将来を見据えた皮膚科学を築くというテーマのもとに発足された国際皮膚科学会で,その第1回は3年前の1990年にロンドンにおいてロンドン大学のMalcolm M Greaves教授のもとに行われ,成功を収めている.今回はウィーン大学のKlaus Wolff教授をcongress & scientific com—mittee chairman,Georg Stingl教授をvice-chairman,そしてPeter Fritsch教授をorganizingcommittee chairmanとして,最新の基礎研究を積極的に皮膚科の臨床に応用し,さらに治療に結びつけていこうという理念のもとに大会が推進された.学会の出席者は約3,200人で,日本からの出席者は約100人であった.
 ウィーンはヨーロッパの心臓部に位置する古都で,クラシックの音楽の伝統に輝く音楽の都であるとともに,ニューヨーク,ジュネーブに次いで「第3の国連都市」としても名を馳せ,世界で最も頻繁に国際会議の開かれる都市の一つでもある.会場となったオーストリア・センターは,そのウイーンの外れ,「美しき青き」ドナウ河畔にゆったりと立ち並ぶ国際原子力機関やOPECなどのモダンなビル群の一角に位置し,街の中心からはU-Bahn(地下鉄)に乗れば15分足らずで到達できた.美しい緑と豊かな空間が,都心からわずかな時間で手に入るウィーンの環境が実に羨ましく感じられた.ちなみにこの国連都市は,オーストリアが国連に提供しているもので,家賃は年にたったの1シリング(10円).「国連の存在は2〜3個師団の安全保障に匹敵するから」だそうで,オーストリア人のスマートな知恵が感じられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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