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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科48巻10号

1994年09月発行

文献概要

症例報告

Polymerase chain reaction法により診断した皮膚腺病の1例

著者: 谷口彰治1 茶之木美也子1 岩元豊1 濱田稔夫1

所属機関: 1大阪市立大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.859 - P.861

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 50歳,女性.約25年前に結核性左手関節炎の既往がある.初診の3カ月前より,左肘窩部に無痛性の皮下硬結が出現した.病理組織学的に,Langhans型巨細胞を含む類上皮細胞性肉芽腫の像を呈した.Ziehl-Neelsen染色により菌要素を確認したが,組織培養(1%小川培地)では陰性であった.菌種を固定するために,病変部組織より結核菌のDNA診断を試みた.パラフィン包埋標本からDNAを抽出し,polymer—ase chain reaction(PCR)法を行ったところ,Mycobacterium tuberculosisに特異的なDNAを検出した.抗酸菌のDNA診断は臨床上非常に有用であると思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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