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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科48巻10号

1994年09月発行

文献概要

症例報告

肺癌を合併した類天疱瘡の剖検例

著者: 加倉井真樹1 狩野俊幸1 鈴木正之1 矢尾板英夫1 望月眞2 斉藤建2

所属機関: 1自治医科大学皮膚科学教室 2自治医科大学病理学教室

ページ範囲:P.887 - P.890

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 類天疱瘡の経過中,リンパ節転移癌を確認し,剖検により原発巣は肺癌と判明した症例を報告し,類天疱瘡と悪性腫瘍との合併について考察した.症例は55歳,男性.皮疹は緊満性水疱で,粘膜疹を伴っていた.組織学的には表皮下水疱で,蛍光抗体直接法では基底膜部にC3の沈着を,間接法では抗IgG基底膜部抗体を認め,類天疱瘡と診断した.入院後,原発巣不明のリンパ節転移癌が確認され,あらゆる検査を行うも原発巣は不明で,経過中,イレウス,多彩な感染症を併発し死亡した.剖検により原発は肺と判明した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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