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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科48巻10号

1994年09月発行

症例報告

皮膚粘液癌の3例

著者: 小口美抄枝1 土肥庄二郎1 徳田安孝1 久保美代子1 河内繁雄1 池川修一1 斎田俊明1 斉木実2

所属機関: 1信州大学医学部皮膚科学教室 2長野赤十字病院皮膚科

ページ範囲:P.931 - P.934

文献概要

 皮膚粘液癌(mucinous carcinoma of the skin)の3症例を報告した.3例とも粘液様物質で満たされた隔壁内に腫瘍細胞巣が浮遊するように存在しており,病理組織学的に特徴的所見を呈していたが,症例2の一部には粘液を伴わない充実性ないし索状の腫瘍巣が見いだされ腫瘍細胞の異型性も顕著であった.免疫組織化学的に3例ともS−100蛋白陽性,単層上皮型抗サイトケラチン(MA902,CAM5.2),および抗エクリン汗腺モノクローナル抗体のEKH5と反応し,エクリン汗腺系の腫瘍であると考えられた.本腫瘍で時に認められる充実性増殖様式と細胞異型について考察し,併せて本腫瘍の生物学的悪性度についても検討を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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