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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科48巻11号

1994年10月発行

臨床統計

伝染性膿痂疹から分離された黄色ブドウ球菌のコアグラーゼ型と薬剤感受性について

著者: 佐瀬裕13 山崎啓二1 小千田徹2 五十嵐純子2

所属機関: 1竹田綜合病院皮膚科 2竹田綜合病院臨床検査科 3佐瀬皮膚科医院

ページ範囲:P.973 - P.976

文献概要

 1991年から1993年に伝染性膿痂疹328例の細菌培養を行い,その結果について黄色ブドウ球菌(以下,黄色ブ菌)のコアグラーゼ型と薬剤感受性を中心に検討した.328例中324例に327株の黄色ブ菌が分離された.黄色ブ菌のみが分離されたものは273例,溶血性連鎖球菌とともに分離されたものが44例,雑菌とともに分離されたものが7例であった.327株中249株76.1%がメチシリン感受性黄色ブドウ球菌(MSSA),78株23.9%がメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)であった.分離された黄色ブ菌のうち,MSSA142株,MRSA 55株についてコアグラーゼ型の分類を行った.MSSAではV型が49.3%で,I型も27.5%であった.しかしMRSAではI型が81.8%を占めた.薬剤感受性では,MSSA, MRSAともに小児の皮膚科領域で使用頻度が高いと考えられるセフェム系経口薬やゲンタマイシンに耐性菌の増加がみられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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