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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科48巻11号

1994年10月発行

症例報告

Syringoacanthomaの1例

著者: 太田智秋1 石井崇子1

所属機関: 1市立泉佐野病院皮膚科

ページ範囲:P.1017 - P.1019

文献概要

 62歳,女性の右大腿外側後方に約10年前より生じた2.5×2.7cmの不規則環状の淡褐色疣状局面.組織学的に表皮の著しいacanthosis,軽度のpapillomatosisが見られ,その中に小型のややbasophilicなoval〜cuboidal cellが“ちりばめられた”ように大小多数のintraepidermal epitheliomaを形成し,所々でalcian blue陽性物質を容れる大小の嚢腫様構造も伴う.腫瘍細胞はPAS陽性(diastase消化性),epithe—lial membrane antigenやcarcinoembryonic antigenに対しては大半が陰性を示した.以上の所見より,自験例はsyringoacanthomaと診断した.Syringoacanthomaは1984年Rahbariによって提唱されたhidroacanthoma simplexのvariantの一つである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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