文献詳細
症例報告
文献概要
62歳,女性の右大腿外側後方に約10年前より生じた2.5×2.7cmの不規則環状の淡褐色疣状局面.組織学的に表皮の著しいacanthosis,軽度のpapillomatosisが見られ,その中に小型のややbasophilicなoval〜cuboidal cellが“ちりばめられた”ように大小多数のintraepidermal epitheliomaを形成し,所々でalcian blue陽性物質を容れる大小の嚢腫様構造も伴う.腫瘍細胞はPAS陽性(diastase消化性),epithe—lial membrane antigenやcarcinoembryonic antigenに対しては大半が陰性を示した.以上の所見より,自験例はsyringoacanthomaと診断した.Syringoacanthomaは1984年Rahbariによって提唱されたhidroacanthoma simplexのvariantの一つである.
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