文献詳細
臨床統計
文献概要
60歳以上の高齢者に発症したアナフィラクトイド紫斑(a.p.)の臨床的特徴について検討した.確診例は10年間に5例(女性4例)あり,平均年齢は73歳で,Schönlein型とHenoch型のいずれの病型も認められた.高齢者症例の特徴として,女性に多く,腎症状や関節症状を伴うものが多く,腹部症状を伴うものが少ないことや,発疹消失までの期間が長く慢性で再発性の経過をとりやすいなどの傾向がみられた.また,確診例以外に臨床的にa.p.を疑った症例は10例あったが,ほとんどの症例が先行・基礎疾患を合併し,症候性の血管性紫斑なのかa.p.なのか決め難い症例が多かった.
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