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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科48巻12号

1994年11月発行

文献概要

症例報告

後天性表皮水疱症の1例

著者: 山本洋子1 風間隆1 山崎登茂美1 河井一浩1 伊藤雅章1

所属機関: 1新潟大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.1081 - P.1084

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 58歳,女性の後天性表皮水疱症の1例を報告した.4年ほど前より軽度の機械的刺激により四肢に糜爛,水疱を生じるようになった.皮疹は夏期に増悪して全身に拡大し,強い瘙痒を伴う紅斑と水疱を新生し,冬期に軽快するという季節的変動を示した.水疱の治癒後に稗粒腫と瘢痕,色素沈着を残した.爪の変形および口腔粘膜病変は認めなかった.家系内に同症を認めなかった.組織学的に表皮下水疱で,螢光抗体直接法にて表皮基底膜部にIgG,C3の線状沈着を認め,間接法は原液ないし2倍希釈血清で陽性であった.免疫電顕で基底板直下にIgG沈着を認めたことより,後天性表皮水疱症と確診した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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