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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科48巻12号

1994年11月発行

症例報告

Pitted keratolysis

著者: 中本千尋1 中川浩一1 濱田稔夫1

所属機関: 1大阪市立大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.1099 - P.1101

文献概要

 27歳,男性に発症したpitted keratolysis(PK)を報告した.自覚症状を欠く地図状の紅斑を全趾腹に認めた.足に多汗症がみられたほか,特有の悪臭を認めた.病巣皮膚からの一般細菌培養でStaphylococcus epidermidis,Micrococcus属,Coryne—bacterium属が分類された.病理組織学的検査では,角層内にHE染色にてヘマトキシリン陽性の菌体成分を確認した.菌体成分はPAS染色,グラム染色ともに陽性だった.また,菌体内にはメチレンブルー染色にて濃染するBarbes-Ernst小体が観察され,これらの菌をCorynebacterium属と同定した.Cefaclorを750mg/日投与し,同時に局所の清潔乾燥をはかるよう指導したところ,約1週間後に略治した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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