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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科48巻13号

1994年12月発行

文献概要

原著

Afebrile pustular psoriasis of pregnancy(仮称)

著者: 佐々木千秋1 三橋善比古1 村井孝弥1 宮内裕子1 野村和夫1 橋本功1

所属機関: 1弘前大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.1161 - P.1164

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 症例1は22歳女性.妊娠33週から両大腿,腹部,臀部に無菌性膿疱が出現.症例2は31歳女性.妊娠32週からほぼ全身に無菌性膿疱が出現.症例1,2ともに組織学的にKogojの海綿状膿疱を認めたが,発熱等の全身症状は認めず,副腎皮質ステロイドホルモン含有軟膏の外用のみで軽快した.妊娠と関連して生じる膿疱症として,疱疹状膿痂疹すなわちgeneralized pustular psoriasis of pregnancy(Baker)が知られているが,自験2例は発熱や全身倦怠感等の全身症状を欠き,典型例とは考えられなかった.そこで,妊娠と関連して発疹性に膿疱性乾癬が生じることがあり,その臨床型は重症型から軽症型まで存在し,疱疹状膿痂疹は全身症状を伴う重症型で,自験例は皮疹を主体とする軽症型であると考えた.このような軽症型をafebrile pustularpsoriasis of pregnancyと呼ぶことを提唱した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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