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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科48巻13号

1994年12月発行

文献概要

症例報告

アモキシシリンによる猩紅熱型薬疹の1例—内服試験による固定薬疹様症状の誘発

著者: 石田としこ1 大橋明子1 玉置昭治1

所属機関: 1淀川キリスト教病院皮膚科

ページ範囲:P.1177 - P.1179

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 10歳,男児.慢性鼻炎にてプロナーゼ,塩化リゾチーム,アモキシシリンを内服し,発熱を伴った猩紅熱様皮疹が出現した.皮膚貼布試験は陰性.プロナーゼ,塩化リゾチームの常用量による内服試験は陰性.アモキシシリン内服試験にて固定薬疹様皮疹が誘発された.自験例は内服試験にて急性期とは異なる皮疹が誘発された.その理由として,1)同一薬剤に2つの異なったタイプのアレルギーが併存している,2)皮疹の形態は異なってみえるが本質的には同一機序によるアレルギー,3)急性期の皮疹はアレルギーでなく,誘発疹のみがアレルギーである.以上の3つの可能性を考え,若干の文献的考察を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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