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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科48巻13号

1994年12月発行

症例報告

ステロイド剤投与中に発症したステンレスワイヤーによる縫合糸膿瘍の1例

著者: 石井清英1 山田裕道1 山中修2 畑真3

所属機関: 1国際親善総合病院皮膚科 2国際親善総合病院循環器内科 3国際親善総合病院外科

ページ範囲:P.1185 - P.1187

文献概要

 75歳,男.胸骨部縫合に用いたステンレスワイヤーが原因であると考えられた縫合糸膿瘍の1例を報告した.患者は10カ月前にAC bypass手術を受けており,胸骨正中切開をステンレスワイヤーで縫合している.今回患者はStevens-Johnson症候群のため当科に入院しステロイド剤の投与中に,胸骨部に膿瘍の形成を認めた.血液検査および皮膚生検で感染所見を認め,細菌培養で黄色ブドウ球菌を検出した.胸部X線では膿瘍部位はステンレスワイヤー縫合部位に一致していた.また縦隔洞炎および肺炎の併発を認めた.γ—グロブリン製剤および抗生物質の投与を行うとともに,膿瘍を切開してステンレスワイヤーを除去することにより治癒に到った.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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