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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科48巻2号

1994年02月発行

文献概要

症例報告

DDSが奏効した皮膚筋炎の1例

著者: 川島淳子1 木花光1

所属機関: 1日本鋼管病院皮膚科

ページ範囲:P.155 - P.157

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 発症初期の皮膚筋炎の症例に対しDDSが著効を示したので報告した.症例は51歳男性で,感冒様症状に始まり,日光暴露を機に急速に発疹が出現した.初診時,顔面に発赤腫脹,前胸部,手背MP関節部に紅斑,背部に掻爬に一致した線状紅斑を認めた.やや遅れて筋症状も出現した.最近,DDSが皮膚筋炎の皮膚症状に有効との報告がなされたが,自験例では皮疹のみならず筋症状,検査成績とも速やかに軽決した.本症に対するDDSの作用機序は不明であるが,症状改善後も再発を認めないことから,本症における免疫異常が炎症の持続に関与する機構をDDSがブロックする可能性も考えられ,DDSは皮膚筋炎に対し使用する価値があると思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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