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雑誌目次

雑誌文献

臨床皮膚科48巻3号

1994年03月発行

雑誌目次

カラーアトラス

上口唇に発生した脂腺腫(sebaceoma)

著者: 大草康弘 ,   杉山悦朗 ,   田中信

ページ範囲:P.238 - P.239

症例 59歳,女性
 初診 平成4年3月3日
 主訴 上口唇の黄色結節
 既往歴 結腸癌にて手術(58歳時)
 現病歴 3年前上口唇に黄色丘疹が出現,自覚症状がないため放置していたところ徐々に増大したため来院した.
 現症 上口唇に4×5mm,表面穎粒状の黄褐色の結節を認める(図1).

原著

アトピー性皮膚炎における金属制限食と歯科金属除去の有用性について

著者: 足立厚子 ,   堀川達弥 ,   西井十樹子 ,   高島務 ,   小村明彦 ,   谷昌寛 ,   市橋正光

ページ範囲:P.241 - P.248

 食品や歯科金属中に含まれ消化管より吸収される金属は,その一部が汗腺より分泌され体外に排泄される.発汗により皮疹の増悪をみることの多いアトピー性皮膚炎(AD)患者において,金属がどのように病像形成に関与しているかにつき以下の検索を施行した.Hanifin-Rajkaの診断基準を満たす中等症から重症のADのうち,金属接触アレルギーの既往,発汗による皮疹の増悪,多汗部位主体の皮疹分布の3項目のうち1つ以上を認めることから,金属アレルギーの関与が疑われる22例を対象とした.種々の金属塩によるパッチテスト・皮内テスト・内服テストを行うとともに金属除去治療を行った.金属制限食ないしは歯科金属除去による金属除去治療は,AD 22例中著効5例,有効13例,無効4例であった.ADの中に消化管より吸収される金属により増悪しその除去により軽快する症例があることを示し,ADの治療の上で金属の関与に注目する必要があることを述べた.

慢性骨髄炎瘻孔部に生じた有棘細胞癌—当教室で経験した有棘細胞癌82例の臨床的検討を含めて

著者: 竹内陽一 ,   田村敦志 ,   大西一徳 ,   石川治 ,   宮地良樹

ページ範囲:P.249 - P.252

 75歳,男性の右脛骨慢性骨髄炎の瘻孔部より発生した有棘細胞癌の1例を報告するとともに,過去11年間に当科で経験した有棘細胞癌82症例について検討した.有棘細胞癌の発生母地としては熱傷瘢痕,外傷性瘢痕,慢性放射線皮膚炎の順に多く,慢性骨髄炎を発生母地とする症例はこの1例のみであった.また癌発生までの罹病期間に関し,慢性放射線皮膚炎ではその他の発生母地に比べて比較的短期間で有棘細胞癌が発生していたことから,早期からの積極的な切除術が必要であると思われた.他方,発生母地が明らかでない症例では,ほとんどが日光露出部に生じており実際には日光角化症を発生母地としている可能性が示唆された.現状では,患者の日光角化症に対する病識は低く,今後,社会の高齢化が進むにつれ同疾患の増加が予想され,臨床医として留意する必要があると思われた.

結節性皮膚ループスムチン症—症例報告と既報告例の検討

著者: 清水聡子 ,   田中勝 ,   宮川俊一 ,   鈴木厚

ページ範囲:P.253 - P.257

 46歳,男性.10年ほど前より全身性エリテマトーデス(SLE)にて長期にステロイドの内服加療を受けていたが,最近前胸部,背部を中心に拇指頭大までの常色〜淡紅色の浸潤を伴う結節が多発した.病理組織学的に真皮全層にムチンの沈着を認め,結節性皮膚ループスムチン症と診断した.皮疹出現後,関節症状悪化し,抗核抗体,抗DNA抗体の上昇を認めた.本症の本邦および欧米報告例を文献的にまとめ,考察を加えた.本症は主としてSLE患者に生じるムチン沈着を主体とした結節状皮疹であり,lupus erythematosusの皮膚症状の一つとして,今後さらに注目していく必要があると考えた.

今月の症例

Keratoacanthome pluri-kystique pseudo-sebace(Degos)を伴い,etretinateが奏効した限局性多発性keratoacanthomaの1例

著者: 大野佐代子 ,   澤見万里 ,   佐山重敏 ,   張田裕 ,   山脇吉朗 ,   野瀬謙介 ,   段野貴一郎 ,   宮地良樹

ページ範囲:P.259 - P.262

 61歳男性.昭和62年8月より右頬部に径約4cmの表面粗糙な黄褐色の局面が出現した.組織像は有棘細胞が壁を形成するcyst様構造が多発し,角化傾向が著明であった.異型性は少ないものの皮下脂肪織まで腫瘍細胞を認め,Degosらの命名したkeratoacanthome pluri-kystique pseudo-sebaceと考えた.手掌,手背には豌豆大のepidermal cystが多発している.平成3年より,前頭部に常色小結節が多発し,生検にて限局性多発性keratoacanthomaと考えられた.その頃より両前腕外側に瘙痒のある角化性丘疹が多発し,組織像は表皮が凹レンズ様に陥凹し,その部分は角質肥厚および表皮肥厚を伴う.前頭部のmultiple keratoacanthomaに対してetretinate(1mg/kg/日)の投与を試みたところ,皮疹は縮小し,前腕外側の丘疹も軽快した.

症例報告

Ca拮抗剤による歯肉増殖症

著者: 矢口厚 ,   太田幸則 ,   荒井亮 ,   米元康蔵

ページ範囲:P.263 - P.267

 50歳,女性に生じたCa拮抗剤による歯肉増殖症を報告した.5年前より高血圧を指摘されていたが放置.1991年5月,脳出血で入院し,高血圧に対してCa拮抗剤の一つである持続性降圧剤塩酸マニジピン製剤(カルスロットR)の内服が開始された.1カ月後より歯肉の出血および腫脹が出現した.当科初診時,臨床像より単球性白血病も疑われたが,同部位の病理組織学的所見では,膠原線維の増生と著明な形質細胞の浸潤が主体であった.カルスロットR)による歯肉増殖症を考え,内服を中止したところ,歯肉の腫脹は徐々に改善し,同剤による歯肉増殖症と診断した.

メトクロプラミドによる汎発型固定薬疹の1例

著者: 小林容子 ,   片山一朗 ,   林厚生

ページ範囲:P.269 - P.271

 メトクロプラミド(プリンペランR)による薬疹は極めて稀であり,中でも固定薬疹の報告は国内外とも見当たらず,今回第1例目と考えられる汎発型固定薬疹を報告した.症例は84歳,女.プリンペランR)にて2回固定薬疹の経験があり,その都度上肢から下肢へと反応部位が増数,今回3回目の発症で汎発化した.臨床上,水疱,靡爛を伴う紅斑が多発し,組織学的にはTEN型を示した.無疹部と皮疹部に対する貼布試験およびDLSTは陰性.メトクロプラミド原末による常用量の1/20量内服試験は陽性であった.

造影剤の皮内テストにより発症した薬疹

著者: 玉置昭治 ,   石田としこ ,   中村麻紀

ページ範囲:P.273 - P.275

 不用意なヨード造影剤の皮内テストにより発症した多形滲出性紅斑型薬疹の1例を報告した.患者は30歳の女性.不妊のためヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステルの皮内テストによる予備テストを受け,当日子宮卵管造影を施行された.9日目に皮内テスト部に発赤,腫脹,小水疱,水疱形成をみた.さらに6日後には体幹,反対側上肢にも紅斑性丘疹の新生をみ,多形滲出性紅斑様に拡大した.ヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステルの皮疹部でのパッチテストは陽性生を示したため本剤による多形滲出性紅斑型薬疹と診断した.ヨード造影剤の不用意な予備テストの問題点にふれ,予備テストを行う場合は本試験の直前24時間以内の静注法で行い,予備テストとしての皮内テストは行うべきでないと考えた.

水痘脳炎の1例

著者: 浅賀洋一 ,   横関博雄 ,   片山一朗 ,   西岡清 ,   星研一

ページ範囲:P.277 - P.279

 30歳,男性の水痘脳炎の1例を報告した.2週前に水痘の子供との接触にて感染し,全身の水疱で入院.入院時,39度の発熱と全身倦怠感あり.Acyclovir 750mg/日開始し軽快してきたが,6日目にめまい,不随意運動,眼振,構語障害,吐き気が出現.髄膜刺激症状なし.Finger to nose test陽性.髄液では軽度の細胞増加.頭部CT,MRIは異常なし.EEGでは低電位.水痘脳炎と診断し,acyclovirを1500mg/日に増量し,γ—グロブリン5gを併用して急速に改善.約4週間で後遺症などを残さず,完全治癒した.水痘帯状ヘルペス抗体価は血中160倍(FA法),髄液中は陰性であった.

経口避妊薬が誘因と思われた晩発性皮膚ポルフィリン症の1例

著者: 二宮涼子 ,   野村慶子 ,   浜田哲 ,   児浦純義

ページ範囲:P.281 - P.283

 症例は23歳,女性.経口避妊薬内服後,顔面・手背の日光露出部に皮疹が出現.飲酒歴および遺伝歴はなく,神経・消化器症状もなかった.尿中ウロポルフィリン,コプロポルフィリンの上昇を認めた.肝機能障害は認めなかった.病理組織学的には表皮下水疱を認め,PAS染色では真皮上層の血管周囲と基底層に沈着を認めた.エストロゲンによる晩発性皮膚ポルフィリン症の報告は本邦では初めてと思われた.

水疱形成を認めたannular elastolytic giant cell granuloma(generalized type)の1例

著者: 横関博雄 ,   尾立朱実 ,   木下正子

ページ範囲:P.285 - P.288

 73歳,女性.水疱形成を伴ったgemeralized typeのannular elastolytic giantcell granuloma(AEGCG)の1例を報告した.約10年前より躯幹部に環状の肉芽腫性病変出現.次第に全身に広がったため,平成2年7月20日当科を受診.組織学的にnecrobiosis,表皮下水疱が認められnecrobiosis lipoidica diabeticorum(NLD),granuloma annulare(GA)との鑑別が必要であったが,真皮内の弾性線維が消失している点,巨細胞中に弾性線維様物質の貪食像を認める点よりAEGCGと診断.境界型の糖尿病を合併.ステロイドを内服するも進行を止めるに留まる.AEGCGを全身型と限局型に分類し,その臨床的・組織学的特徴を比較検討した.

先天性絞扼輪症候群の1例

著者: 田邉洋 ,   米澤郁雄 ,   前田真治 ,   高木治樹

ページ範囲:P.289 - P.292

 当院で経験した先天性絞扼輪症候群の1例を報告した.患児は早期破水により29週6日で経膣分娩した未熟児であった.本症例の奇形の概要は,①右中指〜小指絞扼輪,右環指短指,②左示指絞扼輪,③右下腿特発性切断,④左内反足,⑤左足関節部皮膚潰瘍,⑥左足趾合趾症であり,これらはすべて胎生期に形成された絞扼輪によるものと考えられた.なお患児は内反足に対し外科的治療を加えられ,その後順調に発育している.

衛星病巣様の色素斑を伴った足底の結節状色素性母斑

著者: 笹井収 ,   吉村達雄 ,   末武茂樹 ,   加藤泰三

ページ範囲:P.293 - P.295

 17歳男子の足底(趾腹)に生じた結節状の色素性母斑の1例を報告した.嚢腫様に触知し,近傍に衛星病巣様の小黒色斑が出現したため,典型的な色素性母斑とは異なる臨床像を呈していた.病理組織学的には真皮内型色素性母斑であったが,真皮上層の一部の拡張したリンパ管腔内に母斑細胞の集塊を認めた.経過中,衛星病巣様の色素斑が出現したこととあわせて,母斑細胞の良性転移(benign metastasis)を考えた.また病理組織学的には確定診断できなかったものの,生検時に粘液の流出をみたため,機械的刺激により生じた粘液嚢腫の合併が強く示唆された.

Malignant schwannomaを合併したRecklinghausen病の1剖検例

著者: 市原隆 ,   新村眞人

ページ範囲:P.297 - P.300

 10年間の経過を観察しえたRecklinghausen病に合併したmalignantschwannomaの1例を報告した.症例は47歳女.右腋窩に原発し頻回に局所再発を繰り返し,第12腰椎棘突起部,左肺門部に転移し,直接の死因は腫瘍による心タンポナーデからの心不全によるものと思われた.Recklinghausen病に合併したmalignantschwannomaは極めて予後が悪く,我々の経験した15例のうち12例は2年以内に死亡している.本症例が10年間生存しえたのは深部神経からの発症ではなかったこと,右腋窩部・肩関節周囲に局所再発を繰り返したが再発の都度腫瘍を切除しえたこと,化学療法,放射線療法がある程度効果を示したためと思われた.

Angioblastoma様組織像を呈したKasabach-Merritt症候群

著者: 原田洋至 ,   郡司裕則 ,   佐藤守弘 ,   小野一郎 ,   金子史男 ,   根本洋

ページ範囲:P.301 - P.305

 2カ月,女児.出生時より左前腕に硬結を伴う紫紅色斑が存在し,急速に増大傾向を示した.血液検査にて血小板,フィブリノーゲンが減少,FDPが増加するなどdisseminated intravascular coagulation(DIC)の状態であった.直ちに放射線および副腎皮質ホルモン内服の併用療法にて加療し,速やかに症状は軽快した.組織学的に腫瘍胞巣内には未分化間葉系細胞を中心に認め,angioblastolnaを思わせる血管腫であると考えられた.初診より約半月後の現在経過観察中であるが,硬結は消退し全身状態も良好である.

家族内発生をみたpachydermoperiostosisの1例

著者: 石崎千明 ,   野崎恵美 ,   宋寅傑 ,   飯島正文 ,   藤澤龍一

ページ範囲:P.307 - P.312

 家族内発症が認められたpachydermoperiostosisの29歳男性例を報告した.13年前,次兄が本症と診断されている.幼児期より太鼓ばち指,20歳頃より前額部皮膚の深い雛襞と膝関節痛,27歳時より四肢未端の肥大,発汗過多が出現.特徴的な皮膚症状より本症と診断.前額部皮膚の病理組織学的所見では表皮に著変なく,真皮において毛孔の開大,脂腺の多房性増殖および汗腺の増加が認められた.膝関節の滑膜生検では非特異的な慢性炎症所見が認められた.本症は男性に多く発症する遺伝性疾患とされるが,本邦報告例では1933年から1990年までの自験例を含む125症例中27症例に家族内発症が認められ,うち16症例で同胞間発症が認められた.遺伝形式は未だに明らかではない.本症は加齢とともに特徴的な症状が揃うため本症と診断されるのに時間を要する.したがって本症患者に同胞を有する場合には慎重な経過観察が必要と考えられる.

Granular cell tumorの1例

著者: 飯田憲治 ,   杉山貞夫 ,   高橋誠 ,   松田三千雄 ,   鈴木知勝

ページ範囲:P.313 - P.316

 54歳,女性の左肩に生じたgranular cell tumorの1例を報告した.病理組織学的には,真皮上層から下層にかけて腫瘍細胞の増殖がみられ,腫瘍細胞の細胞質にはエオジン好性の顆粒が豊富に存在していた.電顕像では,腫瘍細胞の胞体内に様々な大きさ,形,電子密度の顆粒および細胞質にangulate bodyがみられた.免疫組織化学的所見では,S−100蛋白β鎖,neuron-specific enolaseが陽性であった.以上より,本症の起源は末梢神経のSchwann細胞と考えられた.

有棘細胞癌を多発した列序性汗孔角化症の1例

著者: 小田裕次郎 ,   楢原進一郎 ,   高崎直哉

ページ範囲:P.317 - P.320

 小児期から左半身に発症し拡大したlinear porokeratosisの局面内に,有棘細胞癌を多発した73歳男性例を報告した.組織学的にcornoid lamellaを明瞭な境界として環状皮疹局面内に異型性を示す表皮細胞が増殖しており,有棘細胞癌は本症皮疹部表皮細胞を母地としたものと推察した.

男性乳癌の1例

著者: 林伸和 ,   小宮根真弓 ,   中川秀己 ,   石橋康正 ,   黒木尚 ,   清水利夫 ,   小堀鴎一郎 ,   古江増隆 ,   安西喬

ページ範囲:P.321 - P.324

 71歳,男性.右乳頭部腫瘤を主訴に来院.エコーにて腫瘤内部の不均一性を認めた.病理組織像は充実腺管型の乳癌.ステージⅡ.組織のエストロゲンレセプター陽性.術後抗エストロゲン剤の内服療法を行った.乳癌の腫瘍マーカーとして用いられている2つのモノクローナル抗体115D8抗体,DF3抗体,および抗CEA抗体を用いて免疫組織染色を行ったところ,115D8抗体では管腔壁により強い陽性像,腫瘍細胞の細胞質にも陽性所見を得た.DF3抗体および抗CEA抗体では,一部の管腔壁および一部の腫瘍細胞に陽性所見を認めた.これらを用いてPaget病の病理組織を免疫染色したところ,それぞれの抗体でPaget細胞にも陽性所見が得られた.10年間に日赤医療センター外科を受診した乳癌患者654人について調べたところ2人の男性患者があり,そのうち皮下腫瘤を主訴とする1人は皮膚科を初診していた.

顔面に生じた悪性線維性組織球腫の1例

著者: 高橋眞智子 ,   谷口芳記 ,   清水正之 ,   磯田憲一 ,   中村保夫

ページ範囲:P.325 - P.328

 46歳,女性.初診の半年前より右頬部に無痛性腫瘤が出現し,表皮嚢腫を疑い切除した.組織学的には真皮中層から皮下組織にかけて大部分を被膜に包まれた腫瘍巣が認められた.腫瘍細胞は線維芽細胞様細胞,組織球様細胞が主体で,両者とも異型性が強く,分裂像も認められた.線維芽細胞様細胞は一部でstoriform patternを呈していた.組織所見より悪性線維性組織球腫(storiform pleomorphic type)と診断した.本腫瘍の顔面の発生例は比較的頻度が少ないと思われ,皮膚科領域の報告について,文献的考察を加え報告した.

連載

Clinical Exercises・12—出題と解答

著者: 宮地良樹

ページ範囲:P.267 - P.267

Practical English for Busy Physicians・8

著者:

ページ範囲:P.332 - P.333

appearedとoccurred,“lost and found”および時制の問題
 この記事を皆さんがお読みになるのは恐らく3月頃だと思いますが,私は今,ここsunny San Diegoでこれを書いており,しかもクリスマスを間近かに控え,さらに新年がやって来るなんて,信じがたいほどの気温25度というお天気です.おそらく皆さんも忘年会や新年会等のたくさんのパーティに出席されて,まだお疲れかもしれませんから,今回の記事は分かりやすい所から始めましょう.

治療

好酸球性膿疱性毛包炎—柴苓湯による2症例の治療経験

著者: 加藤晴久

ページ範囲:P.329 - P.331

 39歳男性および18歳男性の好酸球性膿疱性毛包炎に対して柴苓湯を投与したところ,皮疹の著明な改善がみられ,末梢血好酸球増多も消失した.本症に対するインドメタシンによる治療報告例は多いが,柴苓湯による治療例は初めてである.

基本情報

臨床皮膚科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1324

印刷版ISSN 0021-4973

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