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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科48巻3号

1994年03月発行

文献概要

原著

結節性皮膚ループスムチン症—症例報告と既報告例の検討

著者: 清水聡子1 田中勝1 宮川俊一1 鈴木厚2

所属機関: 1川崎市立川崎病院皮膚科 2川崎市立川崎病院内科

ページ範囲:P.253 - P.257

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 46歳,男性.10年ほど前より全身性エリテマトーデス(SLE)にて長期にステロイドの内服加療を受けていたが,最近前胸部,背部を中心に拇指頭大までの常色〜淡紅色の浸潤を伴う結節が多発した.病理組織学的に真皮全層にムチンの沈着を認め,結節性皮膚ループスムチン症と診断した.皮疹出現後,関節症状悪化し,抗核抗体,抗DNA抗体の上昇を認めた.本症の本邦および欧米報告例を文献的にまとめ,考察を加えた.本症は主としてSLE患者に生じるムチン沈着を主体とした結節状皮疹であり,lupus erythematosusの皮膚症状の一つとして,今後さらに注目していく必要があると考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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