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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科48巻3号

1994年03月発行

症例報告

Malignant schwannomaを合併したRecklinghausen病の1剖検例

著者: 市原隆1 新村眞人2

所属機関: 1市原病院 2東京慈恵会医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.297 - P.300

文献概要

 10年間の経過を観察しえたRecklinghausen病に合併したmalignantschwannomaの1例を報告した.症例は47歳女.右腋窩に原発し頻回に局所再発を繰り返し,第12腰椎棘突起部,左肺門部に転移し,直接の死因は腫瘍による心タンポナーデからの心不全によるものと思われた.Recklinghausen病に合併したmalignantschwannomaは極めて予後が悪く,我々の経験した15例のうち12例は2年以内に死亡している.本症例が10年間生存しえたのは深部神経からの発症ではなかったこと,右腋窩部・肩関節周囲に局所再発を繰り返したが再発の都度腫瘍を切除しえたこと,化学療法,放射線療法がある程度効果を示したためと思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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