文献詳細
原著
文献概要
1988年から1992年までの5年間に当科に入院した15歳以上の麻疹患者は19例であった.年齢は15〜33歳(平均21.6歳),女11例,男8例であった.Koplik斑は全例にみられ,頬粘膜全体に散在するものが多く,口蓋に及んだ例もあった.発疹出現数日後までKoplik斑が観察され,発疹出現後Koplik斑が出はじめた症例もあった.麻疹HI抗体価だけでなく風疹HI抗体価も上昇した例が3例あり抗原性交叉と考えられた.経過中,白血球減少,異型リンパ球出現,血小板減少,肝機能障害は多くの例でみられた.妊娠早期例を2例経験した.
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