文献詳細
特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 1994
II 皮膚疾患の病態
文献概要
スーパー抗原はT細胞レセプター(TCR)のVβ鎖の一部を介してアクセサリー細胞上のMHCクラスII分子と結合する特徴を持っ.しかし,MHCクラスII拘束性はなく,特定のVβエレメントを表現するT細胞が反応する(したがって,一般抗原にはT細胞の1万分の1以下が反応するのに対し,スーパー抗原は5〜15%が反応する).内因性と外因性スーパー抗原が存在し,前者はトレランスと自己免疫に深く関与している可能性があり,後者は細菌あるいは細菌外毒素が関与する疾患との相関が注目されている.皮膚疾患では,アトピー性皮膚炎,乾癬,皮膚T細胞リンパ腫,川崎病などでスーパー抗原の関与が示唆されている.
掲載誌情報