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特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 1994
III 新しい検査法と診断法
文献概要
限局性強皮症(LSc)は多彩で高度な免疫学的異常を伴うことが知られている.このうち抗核抗体はLScの46〜80%に検出されるが,その対応抗原は現在までほとんど明らかにされていなかった.そこで我々はELISA,免疫ブロット法を用いてその対応抗原の同定を試みた.ELISAにて抗ヒストン抗体(AHA)はLSc全体の47%に陽性で,特にGMでは87%に陽性であり,吸収試験の結果も併せてLScで検出される抗核抗体の主要対応抗原はヒストンであることが示された.また全身性強皮症(SSc)におけるAHAの臨床的意義はこれまで検討されておらず,今回我々は併せて検討した.AHAはSScにおいても29%に検出されdiffuse cutaneous SSc,抗トポイソメラーゼI抗体,肺線維症と強い相関がみられた.さらに肺線維症を有する症例の中でも重症の肺線維症と相関していたことより,AHAはSScにおいて肺線維症の重症度を示す血清学的な指標と考えられた.
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