icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科48巻5号

1994年04月発行

特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 1994

IV 治療のトピックス

PUVA療法の長期的副作用

著者: 小林仁1 大河原章1

所属機関: 1北海道大学医学部皮膚科学講座

ページ範囲:P.144 - P.148

文献概要

 PUVA療法はわが国においても水野らによっていち早く導入され,乾癬,類乾癬,白斑などの治療に欠かせない治療法の一つとなっている.当科においても1982年以来,大型紫外線照射装置を用いて,主に尋常性乾癬の治療にあたってきたが,症例数の蓄積とともに最近では多くの患者において,色素沈着を主体とする副作用を多くみるようになった.このため長期にわたりPUVA療法を継続している205名の患者について,詳細に皮膚変化を観察したところ,PUVA lentiginesが94例に,脱色素斑が6例,青色母斑様色素沈着が3例に認められた.また5例には,有棘細胞癌,基底細胞癌,Bowen病,日光角化腫が認められた.PUVA lentiginesは明らかにPUVA療法の同数に比例して多発する傾向が認められたが,腫瘍の発生には相関はなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら