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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科48巻6号

1994年05月発行

文献概要

原著

Nodular scleroderma

著者: 山下浩子1 吉川伸子1 上村知子1 川島眞1 柏崎禎夫2

所属機関: 1東京女子医科大学皮膚科学教室 2東京女子医科大学膠原病リウマチ痛風センター

ページ範囲:P.449 - P.456

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 全身性強皮症(PSSと略す)に伴うnodular scleroderma(NSと略す)の2例を報告し,詳細な記載のある既報告12例と合わせて検討した.その特徴は①主に胸腹部に1〜3cmの褐色調の楕円形結節が多発する,②PSS発症1〜2年後に出現し,数カ月で増数する,③病理組織学的には膠原線維の増生である,④症例の一部にケロイドの素因がある,などである.特に,その特徴的な臨床像に着目すれば,独立疾患としてとらえてよいと思われる.NSの発症機序は不明であるが,PSSとの関連性において,PSSの自己免疫疾患としての免疫学的異常状態が誘因となる,あるいはPSS+ケロイド素因の個体に発症しやすい特異な線維性増殖症と考えたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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