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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科48巻6号

1994年05月発行

症例報告

下腹部に生じたsyringocystadenoma papilliferum

著者: 川上民裕1 斉藤隆三1

所属機関: 1東邦大学医学部第二皮膚科学教室

ページ範囲:P.497 - P.500

文献概要

 79歳,男の下腹部中央に生じた単発性のsyringocystadenoma papilliferumの1例を報告した.2年前に発症し,脂腺経斑などの先行する病変はなかった.臨床的には,広基有茎状,扁平隆起する14×11×3mmの表面細顆粒状を呈する紅色腫瘤で,圧排すると漿液性の浸出液がでる.組織学的には,皮表より上方に向かって増生する腫瘍で,楕円形の核をもち円柱状で比較的大きな内腔側細胞と,円形の核をもち立方形で胞体の少ない真皮側細胞より構成される.円柱形細胞は1から数層,立方形細胞は1層で,絨毛状に増殖している.自験例を含む本邦報告191例を集計し,統計学的考察を加え報告するとともに組織発生についても言及した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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