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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科48巻7号

1994年06月発行

文献概要

原著

Malassezia(Pityrosporum)毛包炎—膿疱天蓋部組織標本と膿疱内容塗抹標本の消化PAS・グロコット染色による診断

著者: 當間由子13 本庄三知夫1 落合豊子1 森嶋隆文1 仲弥2

所属機関: 1日本大学医下学部皮膚科学教室 2慶應義塾大学医学部皮膚科学教室 3日本大学板橋病院皮膚科

ページ範囲:P.563 - P.567

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 臨床的にはMalassezia(Pityosporum)毛包炎の典型と思われる3例を短期間に経験したが,いずれの例でもKOHパーカーインク法で胞子を確認するのは困難であった.そこで3例中2例において,膿疱天蓋部をハサミで切除した組織標本にジアスターゼ消化PASおよびグロコット染色を施したところ,胞子の存在が容易に確認された.また全例において膿疱内容物を同様に染色した塗抹標本で,胞子が認められた.以上の結果から,上述の2法は生検や培養の手技を必要とせず,Malassezia毛包炎の簡易診断法として有用であると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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