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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科48巻7号

1994年06月発行

文献概要

症例報告

Hydroa vacciniformeの1例—紫外線UVAおよびUVBの混合照射による誘発

著者: 今淳1 花田勝美1 橋本功1

所属機関: 1弘前大学医学部皮膚科学講座

ページ範囲:P.589 - P.591

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 5歳女児にみられたhydroa vacciniformeの1例を報告した.Dermaray®(M-DMR-100型,クリニカル・サプライ社)による皮疹誘発試験の結果では,UVA(27.0J/cm2)およびUVB(210mJ/cm2)3日連続の重複照射部のみに紅斑,丘疹および小水疱がみられ,組織学的にも病変部と類似の皮疹が誘発された.しかしUVA単独およびUVB単独照射部には色素沈着と軽度の紅斑のみを認めた.Hydroa vacciniformeは一般に,その作用波長がUVA領域にあるとされていることから,更に長時間のUVA照射による誘発の可能性が残されるが,自験例の皮疹誘発試験からはUVBによる光増強作用様の機序が関与していると推測した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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