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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科48巻7号

1994年06月発行

文献概要

症例報告

Annular elastolytic giant cell granulomaの3例

著者: 葉狩しのぶ1 宮本亨1 葉狩良孝2 島雄周平2

所属機関: 1津山中央病院皮膚科 2鳥取大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.597 - P.599

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 症例1:56歳,女性.1年前より右手背に環状紅斑が出現した.組織学的に環状紅斑部で弾力線維は消失し,隆起部では弾力線維を貪食した巨細胞と組織球,リンパ球よりなる肉芽腫像を認めた.症例2:76歳,男性.10年前より左足背に環状紅斑が出現し2年前より徐々に全身に拡大した.体幹四肢に径3〜8cmの環状紅斑が多発していた.左上腕および右大転子部の紅斑部はいずれも膠原線維間に多核巨細胞,組織球,リンパ球よりなる肉芽腫像が見られたが,浸潤の程度は大転子部のほうが少なかった.内臓悪性腫瘍の合併は認めない.症例3:63歳,男性.1週間前より両手背に環状紅斑が出現.組織学的に弾力線維を貪食した巨細胞を含む肉芽腫像が見られ,紅斑部と内部で弾力線維の減少を認めた.Hankeらの提唱したannular elastolyticgiant cell granulomaの限局型と全身型と思われる3例を報告した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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