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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科48巻7号

1994年06月発行

文献概要

症例報告

角化傾向の著しいエックリン汗器官癌の2例

著者: 中村浩昭12 千葉知恵1 今村優子1 赤坂俊英1 瀬川郁雄2 松田真弓2 昆宰市2 佐藤恵3

所属機関: 1岩手県立中央病院皮膚科 2岩手医科大学皮膚科学教室 3恵皮膚科クリニック

ページ範囲:P.609 - P.611

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 79歳男性の右大腿に生じた,所属リンパ節転移,遠隔転移を呈したeccrineporo-duct carcinomaの1例と,48歳男性の右足背に生じた潰瘍を呈するporo-duct—spirocarcinomaと考えた症例を組織学的,免疫組織化学的,電顕的に検索した.両症例とも組織学的に癌真珠の形成や個細胞角化,squamous eddy形成など著しい角化傾向を示した.エックリン汗器官由来の腫瘍では,まれに角化を示すこともあるが,本症例のごとく著しい角化を示すことは珍しく,特に症例2では有棘細胞癌との鑑別を必要とした.今までに報告された有棘細胞癌の中にもエックリン汗器官由来の腫瘍が含まれる可能性があると考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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