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症例報告
肝細胞癌の眼瞼皮膚転移例
著者: 岡田善胤1 三浦隆1
所属機関: 1帝京大学医学部附属市原病院皮膚科学教室
ページ範囲:P.633 - P.635
文献購入ページに移動 眼瞼に転移した肝細胞癌の1例を報告した.患者は66歳,男性.2週間前より,右上眼瞼外側に小指頭大で半球状に隆起した鮮紅色腫瘤が出現した.組織像は真皮中層から皮下脂肪織に及ぶ被膜を持たない境界明瞭な腫瘍塊で,大型の明るい核および好酸性の豊かな細胞質を持つ組織球様の細胞と少数の巨細胞で構成されており,多数の核分裂像が認められた.組織学的にマイボーム腺癌との鑑別が困難であったが,皮疹の出現が急激で,腫瘍塊には線維性被膜がなく,またα—フェトプロテイン染色陽性という組織所見から肝細胞癌の皮膚転移と診断した.
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