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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科48巻8号

1994年07月発行

文献概要

今月の症例

乾癬様皮疹を示した川崎病の1例

著者: 岩崎加代子1 藤田弘2 奥知三2 増田裕行3 古川福実1 滝川雅治1

所属機関: 1浜松医科大学皮膚科学教室 2静岡県立総合病院皮膚科 3静岡県立総合病院小児科

ページ範囲:P.653 - P.655

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 10カ月,男児.川崎病の経過中に乾癬様皮疹が出現した症例を経験した.平成5年1月5日より発熱が出現し,その後全身の紅斑,眼球結膜の充血,頸部リンパ節の腫脹を認め当院小児科に入院した.入院後,アスピリン,γ—グロブリンの投与で発熱,血液検査所見は改善したが,BCG接種部位,顔面手背の紅斑が消退しないため当科に紹介された.BCG接種部位の紅斑から皮膚生検を施行し,乾癬に一致する組織像が得られた.ステロイド剤の外用で,紅斑は10日後に消退した.乾癬様皮疹を示した川崎病の報告例は自験例を含め3例であり,興味深いと思われ報告した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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