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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科49巻1号

1995年01月発行

文献概要

症例報告

慢性関節リウマチ患者に認められたsclerosing Panniculitisの1例

著者: 安部正敏1 割田昌司1 石川治1 宮地良樹1

所属機関: 1群馬大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.31 - P.34

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 64歳,女性の慢性リウマチ患者に見られた静脈瘤を伴わないsclerosing panniculitisの1例を報告した.左下腿に境界明瞭な圧痛を伴う硬結局面があり,組織学的に真皮下層から皮下脂肪織にかけ高度な線維化と小血管の拡張,また脂肪細胞壊死と膜性脂肪変性を認めた.本疾患は静脈系の循環不全が病因と指摘されており,広義の静脈瘤症候群とするむきもある.しかし,自験例では臨床所見および静脈造影で静脈瘤を認めなかった.本症は近縁疾患であるhypodermitis sclero—dermiformis, stasis panniculitisとの鑑別が問題となるが,静脈瘤の有無と組織学的所見の違いより鑑別可能であると思われる.また,本症と慢性関節リウマチの関係は不明であるが,これまでに合併例1例の報告がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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