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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科49巻1号

1995年01月発行

文献概要

症例報告

再発性猩紅熱様紅斑の1例

著者: 千星泰子1 山田琢1 秋山尚範1 荒田次郎1

所属機関: 1岡山大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.42 - P.44

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 3歳,女児.1歳半頃より発熱時に体幹・四肢に浮腫性紅斑・紅色丘疹,手掌・足蹠に膜様落屑などの猩紅熱様皮疹を繰り返していた.平成4年7月31日午前2時頃発熱.明け方より体幹・四肢に浮腫性紅斑が出現,精査目的にて入院した.入院時,手掌・足蹠に膜様落屑が認められた.猩紅熱等の感染後の落屑を考え,ASK, ASO,抗DNase-Bを測定したがすべて陰性であった.咽頭培養でもA群β溶連菌は検出されなかった.そこで猩紅熱に類似した皮疹を呈する再発性猩紅熱様紅斑を考え,再度詳細に問診を取り直したところ,発熱時に解熱・鎮痛剤を内服していたらしいことが判明した.内服誘発試験の結果,アセトアミノフェンで陽性であった.臨床症状,内服誘発試験の結果からアセトアミノフェンによる再発性猩紅熱様紅斑と診断した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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