文献詳細
症例報告
文献概要
12歳,男児の冬季のスキー後に増悪した種痘様水疱症の1例を報告した.皮疹は春から初夏には認められず,雪面上の紫外線の直接照射光と反射光の加算により発症したと考えた.さらに,紫外線の各波長の最小紅斑量(MED)の測定で300nmからUVA領域にかけての低MEDおよびUVA領域へのシフトが認められた.また,自験例が冬季のみに発症した理由,あるいは種痘様水疱症が数年後に発症しなくなる理由には紫外線の反復照射で皮膚の紫外線に対するなれの現象,あるいはUVAに対する耐性の獲得が関与すると考えられた.
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