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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科49巻11号

1995年10月発行

今月の症例

Mycobacterium marinum感染症—胃潰瘍を合併し皮疹の急性増悪をきたした1例

著者: 田中一匡1 田中るみ子2 瀧川雅浩3

所属機関: 1浜松労災病院皮膚科 2田中皮膚科医院 3浜松医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.879 - P.881

文献概要

 症例は57歳,男性.8歳頃,外傷後右膝部に紅色丘疹が出現し,徐々に拡大してきた.57歳の時,胃潰瘍で内科へ入院したが,その6ヵ月前より皮疹は急速に増大した.初診時右大腿下部から右下腿にかけて融合傾向のある多数の結節が認められた.病理組織像では表皮肥厚と真皮上層にリンパ球,組織球を主体とする細胞浸潤を認めた.PAS染色,Ziehl-Neelsen染色では共に菌体を認めなかった.生検組織の一部を小川培地で培養し,Mycobacterium marinumと同定した.温熱療法と塩酸ミノサイクリンの投与で治癒した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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