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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科49巻13号

1995年12月発行

原著

アトピー性皮膚炎患者におけるquality of life

著者: 藤岡彰1 高須博1 酒井智恵1 龍野佐知子1 羽金重喜1 野口俊彦1 勝岡憲生1 向井秀樹1 西山茂夫1 大島葉子2

所属機関: 1北里大学医学部皮膚科学教室 2日本赤十字社医療センター小児保健部

ページ範囲:P.1049 - P.1056

文献概要

 アトピー性皮膚炎(以下AD)におけるquality of life(以下QOL)を質問紙法にてscore化し,また臨床症状もscore化することで両者の相関性について統計学的に検討した.QOL Scoreは「不安の解消」と「意欲の亢進」を中心に質問事項を作製することで検索した.さらに不安に対する具体的な内容,性格,食事制限の有無についても質問し,QOLとの関係を検討した.結果として,臨床ScoreとQOL Scoreの改善は相関が高く,特に女性に顕著であった.なお不安は顔面の発赤に由来することが多いと考えた.食事制限をしている患者は臨床症状が改善していないが,自分では良くなっていると信じているという興味深い結果も得られた.QOLは定義が未だ曖昧な状態にあり,我々の測定方法を説明する意味も含めてQOLについて総説的な解説をし,その上でADのQOLについて解析した結果を考察した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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