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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科49巻13号

1995年12月発行

臨床統計

線状苔癬—当教室10例の臨床的検討

著者: 安部正敏1 天野博雄1 田村多繪子1 宮地良樹1

所属機関: 1群馬大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.1063 - P.1066

文献概要

 過去15年間に当教室で経験した線状苔癬10例をまとめ,過去の報告例と比較,検討した.初診年齢は全例14歳以下で女児が7例を占めた.発生部位は上・下肢同数で,すべて片側性.合併症は4例にアトピー性皮膚炎があり,他2例に白色皮膚描記症が認められ,いわゆるatopic skinとの関連が示唆された.また,2例に爪甲病変が認められ,皮膚病変治癒後も爪甲病変は持続した.本症に爪甲病変が合併することは稀とされているが,皮疹が連続性に爪甲近くまで及んだ場合は爪甲病変を伴う可能性が高いと思われ,皮疹の注意深い観察と早期からの副腎皮質ホルモン剤外用療法が試みられるべきであると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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